エレキギターの定番フランジャー・エフェクター(MXR・M-117R FLANGER、BOSS・BF-3)

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原音と遅延させた音を干渉させることで、金属的なうねりを持つ音を発生させるエフェクターがフランジャーです。フランジャーは音を遅延させることからコーラスと同じ原理で動いており、同じく音のうねりが生じるフェイザーとは原理が異なります。ここでは、そのフランジャーの定番機種について、簡単に紹介していきます。

MXR・M-117R FLANGER

MXR M117R Flanger Demo Video
Manual、Width、Speed、Regenのツマミを操作することで、ジェットのようなうねる音からコーラスのようなやさしい音まで作ることのできる、定番のフランジャーがMXR・M-117R FLANGERです。このエフェクターは仕様がやや独特で、9V電池を2つか、付属する専用のACアダプターを使用して電源を供給することになります。
MXR M-117R Flanger
Manual、Width、Speed、Regenのツマミはそれぞれ、エフェクトをかける周波数、うねりの深さ、うねりのスピード、 音のフィードバック量を設定するものとなっています。これらを操作すれば、飛び道具としてしか使用できないような過激な音から、少し雰囲気の異なるコーラス音までバリエーション豊かに音作りができます。

M-117R FLANGERは設定の幅が広く、フランジャーの中では音が分厚く太い傾向にあります。ただ、音をステレオに出力したり、うねりの周期をペダル・スイッチで操作するといった機能は備わっていません。本機のフランジャーとしての性能と音色は申し分ないので、とりあえず選択しても失敗することは無いと思います。

BOSS・BF-3

BF-3 Flanger [BOSS Sound Check]
MANUAL(効果をかける中心周波数)、RES(フィードバック量)、DEPTH(うねりの深さ)、RATE(うねりの速さ)の調節といったフランジャーの基本的な機能に加え、4つのモードとステレオ出力に対応した多機能さが魅力の定番フランジャーがBOSS・BF-3です。
モードに関しては、STANDARDとULTRAモードを使い分けることでフランジャーの強さを調節することができ、MOMENTARYモードではペダルを踏んでいる間だけエフェクトをかけることが可能です。MOMENTARYの機能は楽曲の一部で手軽にフランジャーをかけたいという場合に重宝するライブ向けの機能となっています。
エフェクター・デモ演奏:フランジャー
そして、GATE / PANモードは非常に特徴的で、モノラル使用時は音をぶつ切りにするスライサーの効果がフランジャーに加わり、ステレオ使用時は音のうねりが左右で回転するようになります。これらは飛び道具としては申し分ないサウンドで、使いどころは難しいですが非常に独特な雰囲気を作り出すことができます。
また、BOSSのフェイザーなどと同様に、ペダルを踏むことでうねりの周期を直感的に設定することもできるようになっています。これもライブ向けの機能かもしれません。その他、実用的かどうかは分かりませんが省電力になるスリープ・モードというものもあり、10時間が経過するとこの待機状態に移行します。

こういったおよそ必要な機能がほぼ備わっているのがBOSS・BF-3で、多機能さでは随一です。しかし、そのエフェクト音に関しては、やや硬さがあるかもしれません。フランジャーでも音質を取るか機能性を取るかで購入するべきフランジャーは変わってくると思います。

高音域の伸びに関してはIBANEZ・FL9に分がありますが、現在こちらは品薄のようです。

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