ASIAN KUNG-FU GENERATION/ソラニンのサビでも採用されているコード進行のパターンと分析

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コード進行

Eadd9 | Eadd9 | Eadd9 | Eadd9 |
B/D# | B/D# | G#m | F# |
Eadd9 | Eadd9 | Eadd9 | Eadd9 |
B/D# | B/D# | G#m | F# | Eadd9 |

ディグリーネーム

Ⅳadd9 | Ⅳadd9 | Ⅳadd9 | Ⅳadd9 |
Ⅰ/Ⅲ | Ⅰ/Ⅲ | Ⅵm | Ⅴ |
Ⅳadd9 | Ⅳadd9 | Ⅳadd9 | Ⅳadd9 |
Ⅰ/Ⅲ | Ⅰ/Ⅲ | Ⅵm | Ⅴ | Ⅳadd9 |

機能

SD | SD | SD | SD |
T/T | T/T | T | D |
SD | SD | SD | SD |
T/T | T/T | T | D | SD |

分析

今回はBの長調を主調とした、テンション・コードやオンコード、代理コードの繋がりが心地良い、冷たい緊張感のあるコード進行です。
まず、1~8小節目では「Ⅳadd9→Ⅰ/Ⅲ→Ⅵm→Ⅴ」とコードが進行します。ここでは、展開感をもたらすⅣに冷たい響きの9度の音が付加されており、シリアスな雰囲気が生まれています。
そして、Ⅳadd9の次はオンコードにより転回形となったⅠ/Ⅲが登場します。このⅠ/Ⅲは面白い使われ方をしており、終止感の弱いサブドミナント終止「Ⅳ→Ⅰ」を成立させつつ、ベースのⅢは完全4度上(5度下)のⅥmへと進みます。その後、コードはドミナントのⅤへと進み、進行に一区切りがつきます。
それから、9~17小節目では1~8小節を踏襲した「Ⅳadd9→Ⅰ/Ⅲ→Ⅵm→Ⅴ→Ⅳadd9」というコード進行が現れます。ここでは、最後にサブドミナントのⅣadd9でコード進行が終りを迎えており、煮え切らない雰囲気が印象的です。

まとめ

今回のコード進行では、サブドミナント終止を成立させつつベースが次のコードへダイナミックに繋がる、「Ⅳadd9→Ⅰ/Ⅲ→Ⅵm」が印象的でした。もし仮にⅠ/ⅢをⅢmに置き換えると、平行短調のドミナント終止「Ⅲm→Ⅵm」(Ⅴm→Ⅰm)が成立することになります。この場合、短調と長調の雰囲気でメリハリが付き、切なげな雰囲気が生まれます。
一方、Ⅰ/Ⅲを使用した場合は冷たく透き通るような響きが継続します。このように、Ⅰ/ⅢとⅢmでは響きが大きく変わってきます。そのため、もしどちらかを選ぶ必要がある場合は、全体の雰囲気と比較しつつしっかりと吟味する必要があります。

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