エレキギターにおけるバレーコードの押さえ方と習得するメリット

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ギターは、単音から和音までこなすことのできる優れた楽器の1つですが、これを使いこなすためには様々な奏法を学んでいく必要があります。ここでは、そういったギターの演奏、バンドやセッションにおいて基本となるバレーコードに関して、方法や利点を説明していきます。

バレーコード(セーハ)

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バレーコード
作者 Babak Babali
バレーコード(セーハ)は複数の弦を同時に押弦して音を重ねる奏法で、これに加えて他の指で他のフレットを押さえる事で、様々な和音を作り出すことができます。
ただし、6本の弦を全てどれかの指で押さえたりミュートしておかなければならないため、単音を弾いていくのとはまた違った難しさがあります。初めは全ての音が綺麗に鳴らないかもしれませんが、続けていくうちに体が覚えていきますので、そこまではじっと我慢です。

Fコード

頻繁に目にするバレーコードの1つがFコードで、ギターの習得において最初の関門と言われます。押さえ方を上図に用意しましたが、人差し指で1、2、6弦の1フレットを押さえ、中指で3弦の2フレット、薬指で5弦3フレット、小指で4弦3フレットを押さえます。
実際に押さえてみて弾いてみると、それぞれの弦がしっかりと押さえられていれば成功で、綺麗な和音が出ます。失敗してしまった場合、各弦を見ていくと、いくつかの弦は鳴っていますが、他の弦はしっかりと指で押さられていなかったり、他の指が当たってしまって意図せずミュートがかかってしまっているはずです。

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人差し指でのバレー
作者 Ashley Pomeroy
大事なことはいくつかありますので1つずつ確認していきます。まず、人差し指が適切な力で1フレットの1、2、6弦を押さえているかどうかです。バレーコードに不慣れの場合、人差し指の腹側がまだ柔らかいので弦が食い込むとそれなりに痛みます。しかし、しっかりと音の鳴る押さえ方・力の加減方法を探さなければなりません。
人差し指で力を入れるべきは1、2、6弦の部分です。これらの間の3、4、5弦部分は他の指で高いフレットを押さえているので、人差し指が当たっていなくても音に影響は無いのです。どのくらいの力で弦をバレーすると音が鳴るのか、鳴らないのかという力の加減をしっかりと確かめてください。
次に確認するべきことは、人差し指以外の指がしっかりと弦を押さえているかどうかです。バレーコードの手の形は日常ではあまり目にしない独特なもので、そのために指に無駄な力が入り、フレットを押さえられていないことがあります。しっかりと押さえられているかどうか、1本1本弾いてみて確認していくと良いと思います。

省略形

バレーコードは全ての弦を使って和音を奏でますが、その全ての音が必要というわけではありません。そのため、いくつかの弦を省略することでより弾きやすくなります。こういった省略形はコードチェンジが頻繁でフレットを押さえるのが難しい場面や、バンドや曲全体のサウンドを濁らないようにしたい場面でも使われます。
最も簡単な省略形は6弦と5弦を弾かないというものです。この方法だと、低音弦を弾かないため音の安定感がやや失われますが、弾きやすさは向上します。また、ベースと音域が近い場合、音が混ざって濁らないようにするためにも、この省略形は使用されます。
また、6弦と5弦のみを弾くパワーコードも省略形の1つともいえるかもしれません。この場合、6弦はそのコードの1度(FコードならF)を、5弦はそのコードの5度を(FコードならC)を弾いていることになります。こちらはロックにおけるギターの伴奏として定番となっています。

バレーコードのメリット

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バレーコードでのGの押さえ方
作者 Red Rooster
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バレーコードは全ての弦を押さえて演奏するため、これを横にスライドさせることでコードを次々に変えていくことができます。例えば、Fを2フレット高い方にずらせばGコードになります。
また、中指、薬指、小指で押さえているフレットを横にずらしたり、指を離したりするだけで、メジャーとマイナー、メジャーセブンス、セブンス、マイナーセブンス等を切り替えることが可能です。
Fの場合、これまでの方法で演奏していたのは正確にはFメジャーですが、例えば、4弦3フレットを半音下げて2フレットを押さえると、FM7になります。更に4弦を半音下げると、F7です。また、Fメジャーの状態から3弦2フレットの中指を離すとFmになります。この状態で更に4弦3フレットの小指を離すとFm7です。
このほか、アルペジオやスウィープ奏法でもコードの配置が重要になってくるので、バレーコードの習得は後々で思わぬメリットをもたらしてくれます、こういった単音を弾く場合も含めて、バレーコードは一度習得すれば応用の利く非常に便利なテクニックです。

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