エレキギターの定番ラインセレクター・エフェクター(BOSS・LS-2、Noah'sark・TBSW)

4分で読めます。

音声の出力先、入力先を瞬時に切り替えるシステムは、A/Bボックスを用いることで簡単に実現することができます。ここでは、A/Bボックスを発展させて、エフェクターの接続順なども操作できる更に複雑なエフェクター、ラインセレクターの定番機種について説明していきます。

BOSS・LS-2

LS-2 Line Selector [BOSS Sound Check]
6種類のライン・セレクト・モードを選択でき、AやBそれぞれのラインの出力を調整できる定番のラインセレクターがBOSS・LS-2です。LS-2は3つの入力端子と3つの出力端子を備えているため、A/Bボックスのように使用したり、エフェクターループとして使用したり、あらかじめ設定したボリュームに切り替えたり、等様々な用途に使用することができます。
LS-2で最も面白い効果を持つモードは、AとBをミックスするというものです。このモードはLS-2を2chのミキサーとして使用するようなもので、2つのエフェクトを並列に組み合わせることができます。そのため2種類の歪みを組み合わせる、クリーントーンとディストーション・サウンドを同時に出力するなど、ユニークな音色を作ることが可能となります。

他のエフェクターに電源を供給するためのコード、PCS-20A
また、LS-2はそういった奇抜な使い方だけではなく、A/Bのリターンとセンドを利用してバッキングとソロ用の音を使い分ける、他方のセンドをチューナー用として利用する、音量を上げるためのブースターとして使用する、といった基本的な使い方にも対応しています。ちなみに、LS-2はNS-2のように他のエフェクターへ電源が供給できるという点も魅力です。

このほかにも、公式の説明書やセッティング集には様々な用法が載せられています。これらを見てもし自分に役立ちそうだと思ったら、LS-2の購入を検討してみると良いと思います。ただ、LS-2自体は他のエフェクターを補助するのに特化しているので、その前に用意するべきエフェクターがあったらそちらを優先するべきです。

Noah’sark・TBSW

TBSW使用
エフェクターを直列に繋ぐと、信号はそのエフェクターの回路を通過するため、劣化が生じます。そして、エフェクター複数を繋げると信号の各音域が削がれ、音に張りがなくなるなどの問題が生じることが知られています。こういったエフェクター使用時に発生する信号劣化の低減に特化した、4つのラインループを持つ定番のライン・セレクターがTBSWです。
TBSWはBOSS・LS-2より価格がやや上ですが、LS-2とはまた異なる機能を備えています。まず、ラインループは4つまで用意されており、それぞれのエフェクターの使用、不使用を切り替えることが可能です。
そして、機器の後ろにあるスイッチをMUTE側に切り替えると、各ラインループの内部の回路とセンドをA/Bボックスに切り替えることができます。この機能を利用するとA/Bボックスをミュートにも活用することが可能です。

詳しい仕様に関しては公式のサイトにありますが、これらの機能を組み合わせれば、1つをミュート用のスイッチ、2つをラインループ、最後の1つをA/Bにするといった使い方もできます。音質の劣化が気になったり、多くのラインループを用いたい場合にはTBSWを選ぶと良いと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。