ステレオ・エンハンサーVSTエフェクトの追加(UPSTEREO、AirWall)

3分で読めます。

比較的最近のキーボードには、midi端子だけでなくUSB端子が搭載されています。そのため、PCと接続してDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)等を利用することで、世界中のミュージシャンやエンジニアが録音・作製した音源を使用することが可能です。
DAWに関しては有料のものがほとんどですが、日本製のMSPや、海外製ですが市販のものと同等がそれ以上の能力を持つReaper(ただしフリーなのはバージョン1.00未満のみ)といったものがあります。
こういったDAWで使用できる追加のエフェクトは有料やドネーションウェアのものも多いですが、無料で気軽に試せるものも多くあります。ここでは、Steinberg’s Virtual Studio Technology(VST)で作られた、気軽に利用できるステレオ・エンハンサー・エフェクトについて紹介していこうと思います。
upstereo by QUICKQUAK AUDIO

UPSTEREO


UPSTEREOはQuikQuakが開発した、簡単に音像を左右に広げることができるフリーのステレオ・エンハンサーです。UPSTEREOは3Dのインターフェイスを採用しており、入力され加工された音を一目で確認することができます。また、音像を広げる他、音量や高音域、低音域を操作し、Loudスイッチにより音を歪ませることも可能です。
ステレオ・エンハンサーは音の広がりをコントロールすることに特化したエフェクトで、特定のトラックを強調したり臨場感を作り出すのに重宝します。このうち、UPSTEREOはエフェクトの掛かりがとても分かりやすく、高音域と低音域のイコライザや歪みを利用して音を作り隙間を埋めることができます。ただ、エフェクトにより空気感が加わるので、シャープな音色はやや丸くなるようです。

Airwall.JPG

AirWall


AirWallはSLJによって開発された、ステレオ音源用のシンプルなフリーのステレオ・エンハンサーです。こちらもUPSTEREOと同様にwidthを操作することで音像を左右に広げることができます。また、distanceを操作することで距離感を、balanceを操作すると左右で干渉する可能性のある位相や低音を補正することができます。
UPSTEREOと比べると、AirWallの掛かりはやや控えめです。また、操作できるパラメータも多くないので、エフェクトの効果はやや地味に感じられるかもしれません。しかし、エフェクトが効きすぎて不自然になることもないので、縁の下の力持ち的なエフェクトとして役立ちそうです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。