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コード進行
D | D | F#m | E/F# F#m |
D | D | F#m | E/F# F#m |
ディグリーネーム
Ⅳ | Ⅳ | Ⅵm | Ⅴ/Ⅵ Ⅵm |
Ⅳ | Ⅳ | Ⅵm | Ⅴ/Ⅵ Ⅵm |
機能
SD | SD | T | D/T(Ⅴadd9) T |
SD | SD | T | D/T(Ⅴadd9) T |
分析
今回はAの長調を主調とした、トニックの代理コードや、オンコードによりテンションが付加されたドミナントが登場する、緊張感のあるコード進行です。
まず、コードは主要和音でサブドミナントのⅣから始まり、サブドミナント終止としてトニック代理のⅥmへと進みます。ここでは、サブドミナントから始まることで強い展開感が生まれていますが、サブドミナント終止からトニック代理のⅥmへと進むので終止感はほとんどありません。こうしてやや暗い雰囲気のまま、場面は転換していきます。
次に、4小節目では「Ⅴ/Ⅵ→Ⅵm」という進行が登場します。これらのうち、Ⅴ/Ⅵは鋭く冷たい響きの9度の音をⅤに加えたⅤadd9と同じ構成音を持ちます。また、Ⅴ/ⅥはⅥmと同じベースを持つため、4小節目では鋭い緊張感と暗い雰囲気が持続しています。
その後、5~8小節目は1~4小節目と同じ進行を繰り返し、コードは次のブロックへと進んでいきます。
まとめ
今回のコード進行では、鋭い響きが特徴のⅤadd9と同じ構成音を持つⅤ/Ⅵが印象的でした。このコードはⅤadd9ということでドミナントとして機能しますが、ベースが本来のコードのルートとは異なっています。そのため、Ⅵmやその代理元のⅠと組み合わせると本来のドミナント終止や偽終止とは異なる響きが得られます。
このオンコードによりテンションを付加するテクニックは様々なコードワークに応用できるので、色々と見聞きしてその響きを覚えていきたいところです。