ポルノグラフティ/サウダージのコード進行分析

6分で読めます。

流れるように情熱的なコード進行です。

主調:Eの短調

Aメロ

コード進行

Em7 D6 | CM7 Bm7 |
Am7 G | F#7 F7 |
Em7 D6 | CM7 Bm7 |
Am7 Bm7 | E7sus4 Em7 |

ディグリーネーム

Ⅰm7 ♭Ⅶ6 | ♭ⅥM7 Ⅴm7 |
Ⅳm7 ♭Ⅲ | Ⅱ7 ♭Ⅱ7 |
Ⅰm7 ♭Ⅶ6 | ♭ⅥM7 Ⅴm7 |
Ⅳm7 Ⅴm7 | Ⅰ7sus4 Ⅰm7 |

機能

T SD | SD D |
SD T | (ⅤのD)(Ⅴ7の裏コード) |
T SD | SD D |
SD D | T T |

分析

Ⅰm7→♭Ⅶ6→♭ⅥM7→Ⅴm7→Ⅳm7→♭Ⅲ→Ⅱ7→♭Ⅱ7

ストレートに下降していく変化の激しいコード進行です。
隣り合うコードは役割が異なるので、コロコロ雰囲気が変わります。

Ⅱ7→♭Ⅱ7→Ⅰm7

セカンダリードミナントと裏コードにより、最初のⅠm7に戻ります。
セブンスコードが連続する上に、和声的短音階のⅤ7の裏コードが登場し、とてもスリリングです。

Ⅰ7sus4→Ⅰm7

sus4の勇敢な響きと短調の情熱的な雰囲気が混じり合います。

Bメロ

コード進行

Am7 D7 | GM7 CM7 |
F#7 B7 | E7sus4 Em |
B♭M7 | FM7 | F#7 | B7 |

ディグリーネーム

Ⅳm7 ♭Ⅶ7 | ♭ⅢM7 ♭ⅥM7 |
Ⅱ7 Ⅴ7 | Ⅰ7sus4 Ⅰm |
♭ⅤM7 | ♭ⅡM7 | Ⅱ7 | Ⅴ7 |

機能

SD(♭Ⅶのトゥーファイブ) SD(♭ⅢのD) | T(強進行) SD |
(ⅤのD) D | T T |
(全音下に転調した♭ⅥM7) | (全音下に転調した♭ⅢM7) | (ⅤのD) | D |

分析

Ⅳm7→♭Ⅶ7→♭ⅢM7→♭ⅥM7→Ⅱ7→Ⅴ7→Ⅰ7sus4→Ⅰm

トゥーファイブ、セカンダリードミナント、強進行を繰り返す進行です。
不安定からの解決を繰り返すので、流れるようにドラマティックです。
また和声的短音階のⅤ7とsus4の響きがとにかく情熱的ですね。

♭ⅤM7→♭ⅡM7→Ⅱ7→Ⅴ7

再び強進行とセカンダリードミナントを繰り返します。
♭ⅤM7と♭ⅡM7では全音下に転調しています。
調は変わりますが、強進行が続くので統一感があります。

サビ

コード進行

Em7 | Am7 | D7 | GM7 |
C#m7-5 | F#7 | B7 | Em |
Em7 | Am7 | D7 | GM7 |
C#m7-5 | F#7 | B7 | Em7 |

ディグリーネーム

Ⅰm7 | Ⅳm7 | ♭Ⅶ7 | ♭ⅢM7 |
Ⅵm7-5 | Ⅱ7 | Ⅴ7 | Ⅰm |
Ⅰm7 | Ⅳm7 | ♭Ⅶ7 | ♭ⅢM7 |
Ⅵm7-5 | Ⅱ7 | Ⅴ7 | Ⅰm7 |

機能

T | SD | SD(♭Ⅲに対するD) | T |
T(Ⅰm6と同じ構成音) | SD(Ⅴに対するD) | D | T |
T | SD | SD(♭Ⅲに対するD) | T |
T(Ⅰm6と同じ構成音) | SD(Ⅴに対するD) | D | T |

分析

Ⅰm7→Ⅳm7→♭Ⅶ7→♭ⅢM7→Ⅵm7-5→Ⅱ7→Ⅴ7→Ⅰm

感情が爆発したような激しさのある、クラシカルな響きです。
ここでもトゥーファイブ進行、セカンダリードミナント、強進行が繰り返されます。
4度上昇と5度下降が循環し、響きを解決したがっていますね。

Dメロ

コード進行

Am7/D | Bm/D |
Am7/D | Bm/D |
Am7/D | Bm/D |
G♭7 | B7 |

ディグリーネーム

Ⅳm7/♭Ⅶ | Ⅴm/♭Ⅶ |
Ⅳm7/♭Ⅶ | Ⅴm/♭Ⅶ |
Ⅳm7/♭Ⅶ | Ⅴm/♭Ⅶ |
Ⅱ7 | Ⅴ7 |

機能

SD | D/SD |
SD | D/SD |
SD | D/SD |
(ⅤのD) | D |

分析

Ⅳm7/♭Ⅶ→Ⅴm/♭Ⅶ

浮遊感のあるコード進行が登場し、雰囲気が変わりました。
変化を生み出しているのはオンコードで、Ⅳm7/♭Ⅶは温かみのある♭Ⅶ9sus4と同じ音です。
Ⅴm/♭Ⅶは3番目の音がベースに来ているので一歩進んだような響きですね。

まとめ

強進行やドミナントモーションの循環により、全体的に感情に訴える響きが続きます。
その過程で、他調の借用コードが登場し、切ない雰囲気も生まれていますね。

一方、Dメロでは変化が緩やかになります。
その結果、良い感じのメリハリ、緩急が生まれています。

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