B'z/熱き鼓動の果てのサビでも採用されているコード進行のパターンと分析

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コード進行

A | D | E | E |
A | D | E | E |
D | E | E | F#m E |
D | E | E | D | D | F#m |

ディグリーネーム

Ⅰ | Ⅳ | Ⅴ | Ⅴ |
Ⅰ | Ⅳ | Ⅴ | Ⅴ |
Ⅳ | Ⅴ | Ⅴ | Ⅵm Ⅴ |
Ⅳ | Ⅴ | Ⅴ | Ⅳ | Ⅳ | Ⅵm |

機能

T | SD | D | D |
T | SD | D | D |
SD | D | D | Tの D |
SD | D | D | SD(サブドミナントからドミナントへの進行) | SD | T |

分析

今回はAの長調を主調とした、全体的に明るめですが後半では情熱的な雰囲気や停滞感もある、主要和音が多い二段構成のコード進行です。テクニックとしては、偽終止、ドミナントからサブドミナントへの進行が登場します。
まず、1~8小節目は「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ」というコード進行です。これは非常に一般的な形のカデンツで、主要和音のトニックⅠからドミナント準備のためのサブドミナントⅣを経由し、ドミナントⅤに至っています。こうして、ドミナントが次の小節のⅠを導いています。
次に、9~12小節目では「Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅴ」とコードが進行します。こちらは冒頭がサブドミナントであり、またドミナントからトニック代理に着地する偽終止「Ⅴ→Ⅵm」が登場しているため、展開感があります。その上、末尾にトニックを導くⅤが登場することで、コード進行が加速していきます。
その後、13~18小節目では「Ⅳ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅵm」というコード進行が現れます。こちらは9~12小節目と良く似ていますが、サブドミナントのⅣが2小節続き、Ⅵmへと着地しています。このうち「Ⅴ→Ⅳ」は、コード進行の伝統的なルールであるドミナントからサブドミナントへの進行を破るものです。そのため開放的な雰囲気が生まれていますが、停滞感も感じるかもしれません。
そして最後は、サブドミナントのⅣからトニック代理のⅥmへと着地しています。このカデンツには終止感がほとんどないため、ここでは煮え切らない雰囲気が残ります。こうして、コード進行が一段落します。

まとめ

今回のコード進行では、「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ」という基本のカデンツが登場しました。また、サブドミナントから始まり偽終止が登場するため展開感のある「Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅴ」と、煮え切らない雰囲気の「Ⅳ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅵm」は、前半よりも複雑で印象的に響きます。
そして大きく分けると、今回は「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ」が一段目、「Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅴ」と「Ⅳ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅵm」が二段目のコード進行となっています。登場するコード自体はシンプルですが、このような構成により、今回の進行では強い展開感が生まれています。

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