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DAW
コンピューター上でMIDIの打ち込み、レコーディング、ミキシング、マスタリングといった総合的な音楽制作を行えるDAWは、現代のミュージシャンにとって必携のアイテムです。
しかし、コンピュータや録音用の機材、DAWや様々な楽器の録音データなど、用意するものは様々です。
商用DAW、FL Studioはダンスミュージックの作成によく使われる。
これらを揃えるのは大変で、その額はそれなりです。
そこで役に立つのが、国内外のフリーウェアやドネーションウェアです。
そこで、ここではとくに有名ですぐに試せるDAW、REAPERとPODIUM FREEについて紹介していきます。
REAPER
最新版
フリー版
MIDIの操作、レコーディング、VST音源やエフェクトの使用、レイテンシの問題を回避するためのASIOの利用、ミキシングとマスタリング、といったDAWに必要なものがほとんど揃っている、Cockos開発のDAWがREAPERです。
REAPERはインストーラーやプログラムのファイルサイズが小さいため、すぐにインストールして使用することができます。
更に、非常に動作が軽快で、バンドル版のSONARやCubaseとは異なりトラック数の制限等が無いといった利点もあります。
その上、REAPERはVSTを利用できることから、市販やフリーの音源とエフェクトを追加して自由に使用していくことが可能です。
ただし、REAPERは国外製のDAWであるためプログラムやマニュアルは全て英語です。
そしてトラブルシューティングや細かな使い方などは国外のフォーラムの方が充実しているようで、すべての機能を把握するには時間がかかるかもしれません。
しかし、日本の有志の方々がREAPER最新版の日本語化パッチやフリーウェア版REAPERの日本語化パッチを作成されているので、これらはソフトウェア理解の手助けとなるはずです。
また、注意しなければならない点として、フリーウェアのREAPERはベータ版であるVer0.999以前のものまでとなっています。
このバージョン以降はシェアウェアとなっており、30日の試用後は起動するたびにソフトウェア購入とその方法についてのアナウンスが出るようになります。
ただ、ソフトウェアの機能性とは裏腹に、個人利用のライセンスは$60.00と非常に安価なのがREAPERの強みです。
Zynewave Podium – Quick Overview and New Features
PODIUM FREE
ダウンロードページ
PODIUM FREEはPODIUMのフリーウェア版として位置付けられている総合DAWソフトウェアです。
このソフトウェアはフリーウェアではありますが、REAPERと同じく楽曲制作に必要なMIDI、VST、ミキシング、マスタリングを簡単に行うことができる仕様になっています。
PODIUM FREEの最大の特徴は、非常に軽快な動作とWindows2000からでも動く推奨スペックの低さ、素早い起動、非常に軽量なファイルサイズなどです。
特に動作の軽快さやプログラムの起動速度では、こちらに分があるかもしれません。
また、デザインは洗練されており、一般的なソフトウェアにはないクールさがあります。
これらの特徴が楽曲制作のモチベーションを下げることはありません。
ただし、FREE版にはいくつか制限があります。まず、FREE版ではMIDIインターフェイスの入出力がそれぞれ1つに制限されます。
また、64bitのオーディオミキサーエンジンと・プラグインのマルチプロセッシングは使用できません。
また、ReWire機能とサラウンド再生も利用できません。
これらの制限は私にはあまり影響がありませんでしたが、ReWire機能が利用できるVOCALOIDや、64bit環境のマルチコアのCPUを積んだコンピュータ、複数のMIDIキーボードやコントローラを使用している方には少なからず影響があるかもしれません。
しかし、それ以外はREAPERと同等の機能を誇るので、使い勝手は抜群と言えます。
ただし、フリー/ドネーションウェアは有志の方々が好意で、あるいは自分のために開発したものという位置付けのソフトウェアです。
そのため、発生した疑問やトラブルなどの問題は基本的に全て自分の力で解決していかなければなりません。更に、DAWに関わるこういったソフトウェアの絶対数は国外製のものが圧倒的に多いため、使い方や機能、仕様の理解のハードルは数段高くなります。
しかしこういった弱点こそあるもの、DAW関連のフリー(シェア、ドネーション)ウェアは開発ペースが早かったり、非常に安価であったり、動作が軽快であったり、非常に珍しい機能があったり、ファンの要望や改善点が採用されたりと、とてもユニークで楽曲制作に役立つ存在です。