3分で読めます。
閾値を越える過大な入力音を抑え、小さな音を増幅することで、音の大きさを揃え、音の伸びを良くするエフェクターがコンプレッサーです。コンプレッサーは音色をよりリズミカルで伸びる音に変え、弱いピッキングと強いピッキングの音量差を縮めるのに役立ちます。ここでは、そのコンプレッサーの定番機種を簡単に紹介していきます。
BOSS・CS-3
CS-3 Compression Sustainer [BOSS Sound Check]
エフェクト使用時の音量を決めるレベル、高音域の調節ができるトーン、エフェクトが効き始める時間を調節することでピッキングの強さを決めるアタック、音の圧縮を始める音量等を操作することで音の伸びを決めるサステインといった4つのノブを持つ、コンプレッサーに求められる機能のおおよそを備えたエフェクターがBOSS・CS-3です。
CS-3を使用すると、音の1つ1つが迫力のあるはっかりとした硬い音となり、設定にもよりますが音が自然に伸びるようになります。また、高音域が細くなることに関しては、トーンを調節することである程度回避することができるようになっています。
しかし、CS-3を含めコンプレッサーでは、電源や照明などのノイズ対策をしっかりと行っていないと、サステインの設定によってはノイズも増幅されるので注意が必要です。また、コンプレッサーはピッキングのニュアンスを無くすことで成り立っているエフェクトなので、掛けすぎると音にメリハリがなくなります。
コンプレッサーはエフェクトの中ではやや扱いが難しい部類に入りますが、その中である程度の機能性を持つコンプレッサーを選ぶとしたらCS-3が磐石です。
MXR・DYNACOMP
MXR M102 Dyna Comp Demo Video
出力音の大きさを決めるOUTPUTと、音の圧縮を始める音量か圧縮の強さを決めるSENSITIVITYの2つツマミを持つ、シンプルな定番コンプレッサーがMXR・DYNACOMPです。コンプレッサーは比較的地味なエフェクトですが、それでもDYNACOMPは直感的な操作性で分かりやすくコンプレッサーの音作りを教えてくれます。ちなみに、コンプレッサーは過大入力された音を圧縮するため、音量を制限するリミッターとして機能します。
DYNACOMPの場合、CS-3のように高音域をイコライジングすることはできませんが、エフェクトを掛けるだけで傾向としては高音域が持ち上がり、原音が明るく軽やかな音へと変化します。設定できる部分は少ないですが、その分DYNACOMPはこのエフェクターならではの音色、アタック感、サステインを得やすいと思います。
コンプレッサーは使いどころや機能の理解が難しいエフェクトですが、その中でDYNACOMPは使いやすさ、シンプルさに分があります。