4分で読めます。
現代ではエフェクターによる音の加工が様々な場面で行われており、楽器演奏用に開発されたものを含め、色々な機種が売られています。ここでは、エレキギター用に開発されたエフェクターの中で、現行・定番のディストーション・エフェクターについて簡単に紹介していきます。
DS-1 Distortion [BOSS Sound Check]
BOSS・DS-1
コンパクトペダルメーカーとしても世界的知名度を持つBOSSが1978年に発売した、定番のディストーション・エフェクターがDS-1です。本機は音を歪ませるためのエフェクターとして標準的な機能を備えており、そのツマミは音量のLEVEL、イコライジングのためのTONE、歪みの強さを決めるDISTの3つとなっています。
ただ、DS-1のTONEはSD-1に搭載されているものなどとは異なり、低音域と高音域用のコントローラーとなっています。そのため、ツマミを右に回せば低音域がカットされて高音域が強調され、左に回せばその逆の効果が得られます。ちなみに、本機はLEVELとTONEの位置も逆転しており、デザイン面でも他のペダルとは少し違いがあります。
Boss DS-1 vs SD-1
そのDS-1の歪みは、攻撃的で鋭くザラザラとしたまさしくディストーションといった音色です。また、やや低音域がカットして聞こえるため音の抜けが良いので、ハイフレットを用いるフレーズに最適です。このサウンドを手軽に出せるのが本機の最大の魅力です。
ただ、その一方でTONEの位置を誤ると低音域がカットされ過ぎて音がスカスカになったり、低音域がモコモコとして音が濁ります。そのため、DS-1単体で大胆に音をイコライジングするのは少し難しいかもしれません。しかし、何らかのブースターを前段に置いてDS-1をメインの歪みとして使用したり、DS-1をブースターとして使用したりすると、こういった弱点はある程度打ち消すことが可能です。
MT-2 Metal Zone [BOSS Sound Check]
BOSS・MT-2
同じくBOSSのハイゲインな定番のディストーションペダルがMT-2です。こちらはより現代的な仕様で、音量のLEVELと歪みの強さを決めるDISTの他に、低音域と高音域をそれぞれ増減させるためのHIGHとLOWのイコライザー、そして200Hz~5kHzの周波数帯を選んで自由に増減できるMIDのツマミを備えています。
Boss Metal Zone MT-2
そのMT-2の音色は、DS-1以上に攻撃的なへヴィメタルのディストーションといった印象で、キメの細かい音色も現代的です。そのため、手軽にメタル風の暗い歪みを得たい際には本機が特に役立ちます。また、歪みの強さを調節すればへヴィでないオーバードライブ寄りの音を作れるのも本機の長所です。
その他、本機はイコライザーの効きが良いので、音に色付けするといった意味でブースターとして使用するのも悪くありません。ただ、本機を通すと軽く浮ついたような音になる傾向があるので、イコライザーでカバーできないようなら他のペダルと組み合わせて弱点を補っていく必要があるように思えます。