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現代ではエフェクターによる音の加工が様々な場面で行われており、楽器演奏用に開発されたものを含め、色々な機種が売られています。ここでは、エレキギター用に開発されたエフェクターの中で、現行・定番のマルチ・エフェクターについて簡単に紹介していきます。
GT-100 Amp Effects Processor Demo Performed by Alex Hutchings
BOSS・GT-100
おおよそ現在まで主流となっているほとんどのエフェクトと、現代の様々なシーンで役立つ端子・機能を備えた、BOSSの多機能マルチ・エフェクターがGT-100です。本機はエフェクトだけでなくアンプ・シミュレーターとしての機能も備えており、独特な動作をするオリジナルのものから往年の名機までをデジタルに再現します。
本機は様々なパラメータを備えた伝統的、あるいはユニークなアンプ・エフェクトを取り揃えているので、使いこなすには時間がかかります。しかし、筐体には贅沢にもニンテンドーDSのように2枚のLCDが搭載されているので、これらを見ることでエフェクトの接続順やパラメータを分かりやすく設定することができるようになっています。
GT-100 Amp Effects Processor Overview
その上、ブルースやジャズ、ロックといったジャンルを選び、リードかバッキングか、太い歪みか鋭い歪みかをグリッドで直感的に操作できるEZトーンモードも音作りを助けてくれます。そしてこれらと同じように、アンプや歪み系の音色、様々なエフェクトの設定もグリッドで感覚的に行えます。
更に、本機には200種類のプリセットが組み込まれており、一部のパッチはシングル・コイルやハムバッキングのそれぞれに最適化されています。これらを使用するだけでも、GT-100の豊富なエフェクトに触れることが可能です。
Boss GT-100 Amp Effects Processor Performance by Alex Hutchings
そして、本機は踏み込んでいる間だけ音色を変化させるACCELペダルや、ピッキングの強弱やステレオの左右で設定を使い分けるディバイダーといった機能も備えています。これらはシンセサイザー等に組み込まれているような機能ですが、ギターの演奏時にも面白い効果をもたらしてくれます。
その他、本機はチューナー、メトロノームといった練習と演奏に役立つ機能もあります。また、入出力面では、AUX IN端子、PHONE端子、エフェクト・ループ、フット・スイッチ用端子、MIDI端子、USB端子を備えています。これらはマルチ・エフェクターやアンプ・シミュレーターではすでに定番となりました。ちなみに、アンプのチャンネルを切り替えるためのAMP CONTROL端子というものもあります。
BOSS GT-100 :: Multieffekt und Amp-Modeling
本機は他にも様々な機能を備えており、説明書を読めば読むほど新たな機能が見つかります。これらの機能を知り、理解し、使いこなせるようになるのは大変かもしれませんが、本機は大抵のことはこれ1台で完結できるほどのポテンシャルを秘めています。
コンピュータやモデリング技術、エフェクターの需要に劇的な変化がない限り、本機は少なくとも10年は楽しめる完成度の高さです。こういったデジタルで複雑なエフェクターも主流になってきているので、本機を手始めに購入し操作を覚えていくのも悪くありません。