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日本では住宅環境や密度の関係から大型のアンプを自宅で使用することは困難です。そのため、自宅での演奏や練習の際には小型のアンプやアンプ・シミュレータを使用することになると思います。その一方で、最近では安価で小型の真空管アンプが日々開発・製造されており、非常に手が出しやすくなってきました。ここでは、そういった自宅で役立つ安価・高品質な小型真空管アンプについて、紹介していきます。
IBANEZ・TSA5
Ibanez Tube Screamer Amp 5W
アンプとスピーカーが一体となっているコンボ型で、IBANEZ・TUBESCREAMERを内蔵した小型ギターアンプがIBANEZ・TSA5です。TSA5は真空管アンプ特有の優しい音色に加え、音量と比例して歪みが気持ちよく追従するという性質を持ちます。そのため、クリーントーンからオーバードライブまで、伝統的なエレキギターらしい音を出してくれます。
アンプヘッドとしての機能に特化した姉妹品TSA15
また、TSA5はライブでの使用も想定されており、スピーカーアウト端子とフットスイッチ用の端子を備えています。そのため、TSA5をフットスイッチで歪みのオンオフを切り替えられるアンプヘッドとして使用し、他のキャビネットに信号を出力するといった使い方も出来ます。
ただ、サイズの関係からなのか、TSA5はやや低音域が弱く音が軽く聞こえるように感じます。また、歪みはそれほど強力ではなくディストーションほどは歪まないので、ジャンルによる得手不得手がありそうです。しかし、真空管アンプは高額なものが多いことを考えると、TSA5は非常にコストパフォーマンスに優れていると言えます。
Fender USA・Champion 600
Stock fender champ 600
トーンコントロールやオーバードライブスイッチといったものを排除した、ハイ・ローインピーダンス用の2つの入力端子とボリューム1つという、非常にシンプルな真空管アンプがFender USA・Champion 600です。
この2つの入力端子は、一般的なピックアップを持つギターとダイレクトに接続する場合はハイインピーダンス側を、エフェクターなどで出力信号がローインピーダンス化されている場合にはローインピーダンス側を使用することになります。
Champion 600
Champion 600はボリューム1つとシンプルですが、ピッキングの強さによる音量やニュアンスの変化に対して非常に繊細です。そのため、細かな音色の変化を気にすることが出来る奥が深いアンプでもあります。ただ、ボリュームを上げなければ音が歪まないので、自宅の環境によってはこれ単体だとクリーントーンしか使用できないかもしれません。
また、その歪みもディストーション並みの攻撃的な歪みというよりかは、伝統的なオーバードライブの優しい歪みです。そのため、Champion 600はプレイヤーの音に対する好みによって好き嫌いが分かれるコンボアンプだと思います。