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原音と位相(音の位置)をずらした音を干渉させ、人工的なうねりを生み出すエフェクターがフェイザーです。独特な音色を生み出すこのエフェクトは楽曲を幻想的な雰囲気にすることも多く、発売されてから様々な場面で使用されてきました。ここでは、その現行の定番フェイザー・エフェクターについて簡単に紹介していきます。
MXR・PHASE100
MXR M107 PHASE 100 Demo
下位機種のPAHSE90より設定の幅が広く、様々なフェイザーを作り出すことができる定番フェイザーの1つがMXR・PHASE100です。PAHSE90は主に揺れのスピードを決めるツマミが1つあるのみでしたが、PHASE100はこれに加えてIntensityツマミを操作することでエフェクトの強さを操作できるようになっています。
その音色はこれこそフェイザー独特の人工的なうねりといったものですが、BOSS・PH-3や他のフェイザーと比較すると音が非常に太く、繊細で柔らかいものとなっています。ただ、PHASE100はPHASE90と比較すると多機能になった代わりに値段が倍ほど違うので、シンプルで安い方が良いか、多機能が良いかをじっくりと考える必要があります。
BOSS・PH-3
PH-3 Phase Shifter [BOSS Sound Check]
フェイザーの段数を4パターンに変更でき、うねりが上昇・加工し続けるRISEとFALL、そして音を断続的にうねらせるSTEPモードを備えた、非常に多機能なフェイザーがBOSS・PH-3です。通常のフェイザーも使いどころが難しいエフェクトですが、PH-3に搭載されているRISE、FALL、そして特にSTEPのモードは音がより人工的になるため、インパクト重視の飛び道具として絶大な効果を発揮します。
Boss PH-3 Step mode demo
また、PH-3は3種類のツマミで、うねりの速さ(RATE)、深さ(DEPTH)、強さ(RES)を変更でき、より細かな設定が可能となっています。そしてそれだけでなく、本ペダルを踏んだり、フットスイッチやエクスプレッション・ペダルを利用してもRATEも操作する機能も備わっています。
ただし、高機能さが売りのPH-3ですが、その音色はPHASE100と比較するとやや冷たく、おとなしく感じます。どちらもフェイザーとしての性能は十二分にありますので、機能性や音色を天秤にかけ、どちらが良いかを選ぶことになるはずです。