マルチティンバー音源の追加(Independence Free、Proteus VX)

5分で読めます。

比較的最近のキーボードには、midi端子だけでなくUSB端子が搭載されています。そのため、PCと接続してDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)等を利用することで、世界中のミュージシャンやエンジニアが録音・作製した音源を使用することが可能です。
DAWに関しては有料のものがほとんどですが、日本製のMSPや、海外製ですが市販のものと同等がそれ以上の能力を持つReaper(ただしフリーなのはバージョン1.00未満のみ)といったものがあります。
こういったDAWで使用できる追加の音源は有料やドネーションウェアのものも多いですが、無料で気軽に試せるものも多くあります。ここでは、Steinberg’s Virtual Studio Technology(VST)で作られた、気軽に利用できるマルチティンバー音源について紹介していこうと思います。
yellow tools Independence Free VSTi – Acoustic Gtr patch

Independence Free


Independence Freeは、Yellow tools(現在はMAGIX社に吸収)から発売されているマルチティンバーVSTi音源INDEPENDENCEのフリー版です。フリー版とは言っても、収録されている音源の品質に関しては製品版と同等で、そのファイルサイズは2GBにも及びます。そのため、使用したい楽器がIndependence Freeに含まれていれば、これほど心強いものはありません。
Independence Freeには、アコースティック/エレクトリックのドラム、ピアノ、ギター、ベース、シンセサイザー、民族楽器、パイプオルガンなどが収録されています。そのため、Independence Freeだけでも様々なジャンルの楽曲を制作することができます。ただし、基本的に全て英語となるため、インストール方法や使い方の難易度は高めです。
Little Wing – Jimi Hendrix (yellow tools Independence free VST)
インストール方法としては、まず上記の公式サイトのDownload PCかDownload Macからソフトウェアのダウンローダー/インストーラーをダウンロードします。このソフトウェアはIndependence用プログラムのダウンローダーとなっており、ダウンロードされたファイルの中にFree版の音源が収録されています。しかし容量の関係から非常に時間がかかるので、ここは気長に待つことになります。
そして全てのダウンロードが終わるとインストーラーが起動するので、インストール先のディレクトリを指定します。その後、起動してFree Modeとしての使用を選び、途中でライセンス認証のためのメールアドレス入力画面が出てくるので、これに情報を入力します。するとアクティベーションコードを入手できるので、これを入力すればIndependence Freeのインストールは完了です。
Proteus Demo Sound & Drum Kit

Proteus VX


Proteus VXは、ハードウェアシンセサイザーやサンプラーで一世を風靡したE-MU社が提供する、フリーのVSTiマルチティンバー音源です。その音色数は1024とかなりの規模で、大抵のジャンルにマッチする音源が収録されています。ただし、ファイルサイズが65.1MBと軽量なため、その音色はリアル寄りではなく、デジタルでエレクトリックなジャンルにマッチしたものとなっています。
Proteus VXはWindows標準のMIDI音源、Microsoft GS Wavetable SW Synthと比較すると、音色の数や音質面で優れています。そのため、下書きのために気軽に音源を選んだり楽器の組み合わせを色々と試すなど、カジュアルな用途に向いていると言えます。ただし、Proteus VX等のマルチティンバー音源は操作が複雑になりがちなので、慣れるまで時間がかかるかもしれません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。