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ライブ時などで決まった順番に楽曲を演奏する場合、それぞれの楽曲で使用するエフェクターは決まっていることがほとんどです。そのため、楽曲が変わるたびにエフェクターのオン・オフを切り替えていくのは非常に手間で、万が一のことがあると心配です。
この問題を解決してくれるのが、決まったエフェクターの組み合わせを呼び出すことのできるプログラム可能なエフェクター・コントローラーになります。そこで、ここではコストパフォーマンスに優れる、比較的安価で高機能なプログラマブル・エフェクター・コントローラーについて紹介していきます。
CUSTOM AUDIO JAPAN・Loop and Link
様々なギター用周辺機器を発売している、CUSTOM AUDIO JAPANのプログラマブル・エフェクター・コントローラーがLoop and Linkです。本機は単体でも5つのラインループのオン・オフを切り替えることができ、その設定を6つまでプリセットとして保存することが可能です。
更に、本機はLINK機能により2台のLoop and Linkを接続し、1台で10のラインループを、2台で11のプリセットをコントロールすることが可能です。また、本機は複数チャンネル持つアンプにも対応できるように、独立したループを1つ持ちます。これにより、アンプの歪みやエフェクターをシステムに組み込むこともできるようになっています。
その上、本機はプリセットを切り替えていくモードの他に、各ループのオン・オフを切り替えるダイレクトモードがあります。そのため、ダイレクトモードによりエフェクターを感覚的に組み合わせて演奏することも可能です。その他、本機は音痩せを防ぐバッファー回路やスイッチング・ノイズが乗りにくい機構を備えており、3万円という価格に見合うだけの性能・機能を誇ります。
Joyo Wave-X PXL8 FX Switching System
JOYO・Wave-x PXL8
安価でコストパフォーマンスに優れたエフェクターを開発・販売している、JOYOのプログラム可能なエフェクター・コントローラーがWave-x PXL8です。本機は1万5千円前後と非常に安価ですが、8つのラインループを備えており、32個までプリセットをメモリーすることが可能です。
そしてその操作方法はややユニークで、設定を保存する際にはBANK-とBANK+により1~4と5~8のループを選択し、A、B、C、Dの4つのスイッチで各ループのオン・オフを切り替えることになります。また、基盤には音痩せを防ぐトゥルー・バイパス機構が備わっているので、音の劣化は最小限です。
本機には高度で複雑な機能はありませんが、操作方法は直感的で、ラインループ数も8つと十分です。そのため、本機はLoop and Linkと比較すると拡張性には劣りますが、それを補って上回るほどの安さが魅力と言えます。こういった機材では、使用するエフェクター数や演奏する曲目数、そして予算によって最適なものが変わってくるので、熟考が大切です。