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コード進行
F# | F# | C#/F | C#/F | E | E | B | B |
F# | F# | C#/F | C#/F | E | E B/D# |
C# | C# | C# | C# | C# | C# | C# | C# |
ディグリーネーム
Ⅰ | Ⅰ | Ⅴ/Ⅶ | Ⅴ/Ⅶ | ♭Ⅶ | ♭Ⅶ | Ⅳ | Ⅳ |
Ⅰ | Ⅰ | Ⅴ/Ⅶ | Ⅴ/Ⅶ | ♭Ⅶ | ♭Ⅶ Ⅳ/Ⅵ |
Ⅴ | Ⅴ | Ⅴ | Ⅴ | Ⅴ | Ⅴ | Ⅴ | Ⅴ |
機能
T | T | D/SD | D/SD | SD(同主短調) | SD | SD | SD |
T | T | D/SD | D/SD | SD(同主短調) | SD SD/T |
D | D | D | D | D | D | D | D |
分析
今回はF#の長調を主調とした、主要和音や同主短調のメジャー・コードのみで構成されている、底抜けに明るくさわやかなコード進行です。また、オンコードによって各コードが滑らかに接続されているのも特徴的です。
まず、コード進行はトニックで主要和音のⅠからスタートし、すぐにドミナントのⅤ/Ⅶへと進みます。ここではⅤにオンコードでⅦが指定されており、前小節のⅠからベースが半音で下降する形となっています。
それから、5小節目では同主短調Ⅰmにおける第7のコード、♭Ⅶが登場します。このコードは例えばAの短調における第7のコードGにあたるもので、Ⅶm-5とは異なりメジャー・コードになっています。それから、コードはサブドミナントのⅣへと進み、終止感の弱いサブドミナント終止という形で9小節目のⅠへと着地します。
そして、9~14小節目は前半部分の繰り返しです。しかし14小節目では一時的にコードチェンジの速さが倍になり、Ⅳ/Ⅵが出現します。このⅣ/Ⅵは、コード部分がコード進行の緊張感を高めるⅣで、ベース部分が前小節の♭Ⅶと次のⅤを繋げるべくスケール上を下降したⅥとなっています。そして、6小節分だけでコード進行の流れが変化し、最後はⅤが8回連続して次のブロックへと進んでいきます。
まとめ
今回のコード進行では、同主短調のコードが借用されて全てがメジャー・コードとなり、またオンコードによってコード間のベースラインが上手に接続されていました。全てのコードをメジャー・コードにすると退屈になりそうな印象を受けますが、実際には単純なだけではない調性がややあやふやになったユニークな明るさが生まれるようです。
また14小節目で見られる、コードチェンジのリズムとタイミングを早めて強引に次のコード進行へと向かうのもシンプルですが大切なテクニックです。こういった形でリズムをコントロールできるようになれば、疾走感を高めながらサビへと駆け抜けることができるようになるはずです。