オートパン・VSTエフェクトの追加(PanCake 2)

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比較的最近のキーボードには、midi端子だけでなくUSB端子が搭載されています。そのため、PCと接続してDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)等を利用することで、世界中のミュージシャンやエンジニアが録音・作製した音源を使用することが可能です。
DAWに関しては有料のものがほとんどですが、日本製のMSPや、海外製ですが市販のものと同等がそれ以上の能力を持つReaper(ただしフリーなのはバージョン1.00未満のみ)といったものがあります。
こういったDAWで使用できる追加のエフェクトは有料やドネーションウェアのものも多いですが、無料で気軽に試せるものも多くあります。ここでは、Steinberg’s Virtual Studio Technology(VST)で作られた、気軽に利用できるオートパン・エフェクトについて紹介していこうと思います。
Cableguys PanCake 2 (0dB.pl demo)

PanCake 2


Pancake 2はcableguysによって開発された、vstでフリーのオートパン・エフェクトです。DAWではトラックの定位(パン)を自由に操作し、オートメーションにより保存することができます。一方、オートパンというエフェクトは定位、左右に送る音の割合、周期などを設定し、トラックの最初から終わりまでを機械的にコントロールするものです。
フリーのオートパン・エフェクトの数は多くありませんが、その中でPancake 2はUIが洗練されており、非常に多機能です。まず、プラグインの画面には、入力された音源のパンとエフェクトの設定、そしてオートパンを施した結果を表示するオシロスコープが備わっています。オシロスコープに表示する情報は表示と非表示を切り替えられるものが多く、拡大縮小が可能です。

PanCake2.JPG

また、パンの波形はマウスで設定できるほか、起伏の拡大や縮小ができ、ランダムで波形を生成したり基本的な波形をプリセットとして呼び出すことができます。その上、アンドゥとリドゥ、一時的に設定を保存するスナップショット等の高度な機能も備わっています。
更に、オートパンの間隔をDAWのテンポに従うかどうか、また小節や音符単位で決める機能もあります。その他、midiのノート情報でオートパンをリトリガーしリセットする機能もあるので、リアルタイムのパフォーマンスにも役立ちます。オートパンは飛び道具的な立ち位置のエフェクトかもしれませんが、これだけの機能があればアイデア次第でとてもユニークなサウンドが得られそうです。

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