4分で読めます。
比較的最近のキーボードには、midi端子だけでなくUSB端子が搭載されています。
そのため、PCと接続してDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)等を利用することで、世界中のミュージシャンやエンジニアが録音・作製した音源を使用することが可能です。
DAWに関しては有料のものがほとんどですが、日本製のMSPや、海外製ですが市販のものと同等がそれ以上の能力を持つReaper(ただしフリーなのはバージョン1.00未満のみ)といったものがあります。
こういったDAWで使用できる追加のエフェクトは有料やドネーションウェアのものも多いですが、無料で気軽に試せるものも多くあります。
ここでは、Steinberg’s Virtual Studio Technology(VST)で作られた、気軽に利用できるエフェクトについて紹介していこうと思います。
W1 Limiter
W1 Limiterは、音楽用プラグイン開発で世界的に知られるWAVESのL1を模したフリーのリミッター(コンプレッサー)です。
見た目はシンプルですが、その効果はフリーのプラグインとは思えないほどです。
更にファイルサイズは軽量、CPUへの負荷も少なく手軽なので、いいことづくめです。
操作できるパラメータはThreshold、Release、Adaptive Release、Ceilingの4つです。
Thresholdは音量を下げる閾値、Releaseは下げた音を元に戻すまでの時間、そしてCeilingは音量レベルの上限に対応します。
Adaptive Releaseはちょっと特殊で、設定したReleaseが自動で変化します。
どれも分かりやすいですね。
使い方
マスタートラックに使用する場合、デフォルトの設定でも綺麗に音量をまとめてくれます。
もし音圧を上げるなら、Thresholdを下げればOKです。
各チャンネルにかけて音割れを防ぐのもいいですね。
エフェクトを通した後の音にはあまり癖がありません。
ですので様々なジャンルにオールマイティに使用できそうです。
CPUへの負担はとんどないので、マスタートラックのデフォルトプラグインに設定しておくとよいでしょう。
jsCompShaper
コンプレッサーとして一般的な機能を持ち、マルチバンドのため音色に特徴をもたせることもできるフリーのコンプレッサーがjsCompShaperです。
そのインターフェイスは格好良くできているだけでなく非常に見やすいため、操作性は抜群です。
また、プリセットは豊富で作りこまれており、その名前からどのような用途に適するのかが分かりやすくなっています。
また、jsCompShaperはフリーのコンプレッサーとしてはややユニークな、shapingというパラメータを持っています。
こちらは選択した周波数帯を歪ませるというもので、音の輪郭を強く強調することができます。
こういった機能性やプリセットの豊富さから、jsCompShaperは楽器やマスタートラック用のコンプレッサーとして即戦力となる完成度を誇っています。