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コード進行
Dm | B♭ | F | A7 |
Dm | B♭ | F | A7 |
Dm | B♭ | F | A7 |
Dm | B♭ | F | A7 | Dm |
ディグリーネーム
Ⅰm | ♭Ⅵ | ♭Ⅲ | Ⅴ7 |
Ⅰm | ♭Ⅵ | ♭Ⅲ | Ⅴ7 |
Ⅰm | ♭Ⅵ | ♭Ⅲ | Ⅴ7 |
Ⅰm | ♭Ⅵ | ♭Ⅲ | Ⅴ7 | Ⅰm |
機能
T | T | T | D |
T | T | T | D |
T | T | T | D |
T | T | T | D |
分析
今回はDの短調を主調とした、切なく展開感のあるコード進行です。テクニックとしては、トニックの代理コードの連続、和声的短音階に基づくドミナントⅤ7が登場します。
1~16小節目を通じて、コード進行は「Ⅰm→♭Ⅵ→♭Ⅲ→Ⅴ7」を繰り返します。このカデンツでは、主要和音でトニックのⅠmからその代理の♭Ⅵへ進み、更にトニック代理の♭Ⅲを経て、ドミナントのⅤ7へと進行しています。
このうち、「Ⅰm→♭Ⅵ」と「♭Ⅵ→♭Ⅲ」はトニックの代理コードへの進行ですが、強い展開感があります。ちなみに、「♭Ⅵ→♭Ⅲ」は平行長調における「Ⅳ→Ⅰ」でもあり、コードが完全5度上(4度下)で進行するため、強力な場面転換が起きています。
そしてⅤ7は、自然的短音階の第7音を半音持ち上げた和声的短音階に基づくドミナントです。このⅤ7は短調においては情熱的な雰囲気を生むことで知られています。また、ここではドミナントとして機能し切ない雰囲気をももたらしてます。
こうして最後は、ドミナント・セブンス・コードのⅤ7から17小節目のⅠmに着地し、展開感が継続したままコード進行が一区切り付きます。
まとめ
今回のコード進行では、トニックが連続しますが展開感が強く劇的な雰囲気の「Ⅰm→♭Ⅵ→♭Ⅲ→Ⅴ7」が登場しました。今回の「Ⅰm→♭Ⅵ→♭Ⅲ」や「Ⅰ→Ⅵm→Ⅲm」のように、同じトニックに属するコードが連続するとコードの距離が開き、響きがよりドラマティックになります。
これに加え、和声的短音階に基づく情熱的なⅤ7が強くⅠmを導き、実際にⅠmに着地しています。これにより、今回のようなクールなコード進行が形作られています。